TECHNOLOGY

青をつくる4つの道、そして私たちの選択。

インディゴ染料をつくる方法には四つの道があります。Blugene は炭素循環に沿った精密発酵プロセスを選びました。この選択は、環境と私たちの暮らしの持続可能性を高めます。

インディゴ合成の4つの経路

  1. 化学インディゴ

    原料
    原油(再生不可能)
    主な中間段階
    アニリン

    原油から得たアニリンを経てインディゴを合成します。カタログはこの経路を化学的経路として示しています。

  2. ハイブリッドインディゴ

    原料
    バイオマス
    主な中間段階
    アントラニル酸

    バイオマスから得たアントラニル酸を経てインディゴをつくります。原料は再生可能ですが、中間段階が純粋な微生物経路とは異なります。

  3. 私たちの経路 · Blugene

    バイオインディゴ(精密発酵由来)

    原料
    バイオマス(植物原料)
    主な中間段階
    トリプトファン

    バイオマスから得たトリプトファンを微生物がインディゴへ変換します。キューティスバイオのバイオインディゴはこの経路にあたります。

  4. 天然インディゴ(植物由来)

    原料
    インディゴ植物
    主な中間段階
    抽出

    インディゴ植物から色素を抽出します。カタログは、市販の植物由来インディゴのなかに化学インディゴが混ざっていると見られる事例があると記録しています。

コンセプト画像

上記の4つの経路を1枚にまとめたカタログの図です。図中の並び順もカードと同じです。

原油・バイオマス・インディゴ植物から出発する4つのインディゴ合成経路の図(カタログ p.2)

カタログ p.2 Figure 1-1。化学的経路は赤色、生物学的経路は黄色で区別されています。

ハイブリッド経路のアントラニル酸の段階は、微生物経路のトリプトファンの段階とは異なります。2つの経路を同一のものとして単純化していません。

炭素はどこから来るのか

地中の石油から、再び育つバイオマスへ。Blugene はバイオマスを発酵させてインディゴをつくります。色をつくる炭素の出発点から考えます。その青は、どこから来るのでしょう。

01 / FOLLOW THE CARBON

同じ青。異なる炭素の旅。

インディゴの青をつくる分子にも炭素が含まれています。その炭素がどこから来たのか、経路をたどってみてください。

炭素の出発点から、同じ順序でたどってみてください。 原料 → 生産 → インディゴ・デニム → 使用後

BIO-BASED INDIGO

バイオベースのインディゴ

植物が吸収した炭素で、新しい青をつくります。

  1. 緑の葉と草のある木のイラスト:植物性バイオマスの例大気中の CO₂ を吸収

    01 / 原料

    再び育つバイオマス

    植物が光合成で吸収した炭素が原料に含まれます。

  2. 培養液と微生物でインディゴを生産する発酵槽のイラスト

    02 / 生産

    微生物発酵

    バイオマス由来の原料を微生物がインディゴに変えます。

    発酵中にも一部の CO₂ が排出されます

  3. 青いインディゴの粉末と畳んだジーンズのイラスト

    03 / 製品

    インディゴ、そしてデニム

    バイオマスから来た炭素がデニムの青に含まれます。

  4. 使用後の処理で CO₂ が排出されるとき炭素が戻る大気を表す雲のイラスト

    04 / 使用後

    一部は再び大気へ

    焼却・分解などで CO₂ になると、大気中へ戻ることがあります。

    経路と時期は処理方法によって異なります

新しい植物が育つことで、CO₂ を再び吸収できます。近年の生物学的炭素循環とつながった原料

この経路の要点

空気から植物へ、植物から青へ。 再生可能な原料の炭素を活用します。

FOSSIL-BASED INDIGO

石油化学合成インディゴ

地中に長く貯蔵された炭素を取り出し、青の原料として使います。

  1. 地層の下から石油をくみ上げるポンプと石油缶のイラスト

    01 / 原料

    地中に貯蔵された石油

    長い地質学的時間をかけて貯蔵された化石炭素を取り出します。

  2. 石油系原料をインディゴに転換する化学工場のイラスト

    02 / 生産

    石油系原料の化学合成

    石油系原料を化学プロセスでインディゴに転換します。

  3. 青いインディゴの粉末と畳んだジーンズのイラスト

    03 / 製品

    インディゴ、そしてデニム

    石油から来た炭素がデニムの青に含まれます。

  4. CO₂ として排出された地下の炭素が移動する大気を表す雲のイラスト

    04 / 使用後

    排出されると大気へ

    CO₂ として排出されると、地下の炭素が大気・生物圏へ移動します。

    製品の炭素がすべて直ちに排出されるわけではありません

石油は、私たちが使う速さに合わせて再びつくられることはありません。排出された炭素が植物に吸収されても、地下の石油の貯蔵がすぐに満たされるわけではありません。

この経路の要点

地下に貯蔵された炭素を取り出して青へ。 排出されるとき、長く貯蔵されていた炭素が大気に入ります。

  • 原料から製品への移動
  • 処理・成長条件による排出と再吸収
  • 木と設備は理解を助けるための例示です。

原料炭素の流れを単純化した概念図です。木の絵は植物性バイオマスを象徴するもので、実際の Blugene の原料や設備を特定するものではありません。どちらの経路も、生産エネルギー・精製・輸送などで排出が生じることがあります。点線は起こり得る経路を示すものであり、全量回収・完全な生分解・即時の再吸収やカーボンニュートラルを意味するものではありません。 根拠

02 / WHY THE ORIGIN MATTERS

炭素は同じでも、時間は違います。

違いは CO₂ の性質ではなく、炭素を取り出す貯蔵庫と、それが再び満たされるまでの時間にあります。

石油由来の炭素

長く貯蔵された炭素

長い歳月をかけて地中に貯蔵された炭素を取り出して使います。石油は、私たちが使う速さに合わせて再びつくられることはありません。

  • 地質学的時間の貯蔵
  • 採掘・使用

バイオベースの炭素

再び育つ資源の炭素

植物が最近大気中から吸収した炭素を使います。バイオマスを再生すれば、新しい植物の成長とともに炭素の吸収が続くことがあります。

  • 成長・吸収
  • 使用・再生

Blugene が変えようとしているのは、青をつくる炭素の出発点です。

03 / A CLEARER BLUE

よい説明には、はっきりした根拠が必要だから。

原料がどこから来たかと、環境にどれだけ影響するかは、別々の問いです。

  1. 炭素の出所

    「バイオベースですか?」

    放射性炭素分析である ASTM D6866 のような試験で、試料の有機炭素のうちバイオベース炭素の割合を確認できます。

    バイオベース炭素含有率の試験
  2. ライフサイクル全体の影響

    「炭素排出はどれだけ減りましたか?」

    原料栽培・生産・輸送・廃棄など、比較の範囲に含まれる工程とエネルギーをあわせて計算する必要があります。この問いに答えるのがライフサイクルアセスメント(LCA)です。

    同じ機能・同じ範囲での LCA 比較

バイオベースだからといって、自動的にカーボンニュートラルになるわけではありません。

炭素循環に沿った原料を使うことと、製品の正味排出量がゼロであることは別のことです。この段落は原料の経路を説明するものであり、製品ごとの排出削減数値を示すものではありません。Blugene のバイオベース炭素含有率の試験結果は、データ・認証ページで試験機関・試験法・成績書番号とあわせて確認できます。

A FEW GOOD QUESTIONS

デニムを愛するあなたの問い。

発酵すると、なぜ「炭素循環」とつながるのですか?

発酵そのものより、原料の出所が要点です。バイオマスに含まれる炭素は、植物が大気中の CO₂ を吸収してつくったものです。この炭素を微生物がインディゴに転換するので、近年の生物学的炭素循環とつながった原料を使っていることになります。

発酵にはエネルギーが必要で、CO₂ が発生することもあります。したがって「発酵でつくった」という理由だけで、排出量全体がゼロになるわけではありません。

ジーンズを着ると炭素が減るのですか?

ジーンズを着る行為そのものが大気中の炭素を取り除くわけではありません。ここで説明している変化は、インディゴ染料の原料炭素を石油由来からバイオマス由来に変えることです。完成したジーンズ全体の環境影響は、綿花の栽培、製織、染色、洗濯なども合わせて見る必要があります。

衣類の炭素は、最終的にすべて自然に戻るのですか?

経路と速さは、再使用・リサイクル・焼却・埋立など実際の処理方法によって異なります。循環の矢印は、炭素が CO₂ として放出され、植物に再吸収され得るという概念を示しています。衣類や染料の完全な生分解性、コンポスト化の可能性、全量回収を意味するものではありません。

「バイオベース炭素含有率」の数値は何を意味しますか?

ASTM D6866 方式のバイオベース炭素含有率は、試験した試料の有機炭素のうちバイオベース炭素が占める割合です。染料の純度や、製品全体の質量に占める植物原料の割合、炭素排出の削減率を意味するものではありません。

実際の製品の含有率を確認するときは、試験対象と方法、試料・バッチ、試験機関と結果をあわせて見てください。Blugene の測定値(98%、pMC 97.73)は、データ・認証ページに試験機関・試験法・成績書番号とともに掲載しています。

バイオインディゴは、植物から色を抽出した天然染料ですか?

Blugene の方式は、バイオマスを微生物発酵で転換してインディゴを生産するものです。藍の葉などから色素を抽出する伝統的な天然インディゴの生産方式とは異なります。「バイオベース」は、色素をつくる炭素の出所についての説明です。

FOR THE DENIM WE LOVE.

長く愛される青を。その始まりから、新しく。

この話を支える資料

文献・規格に基づく説明生物学的炭素循環と化石炭素、バイオベース炭素含有率試験とライフサイクルアセスメントの区別についてです。

  1. NASA Earth Observatory — The Carbon Cycle (新しいウィンドウで開きます)光合成、速い炭素循環と遅い炭素循環、化石炭素の大気への流入。
  2. ASTM D6866 — 放射性炭素分析によるバイオベース含有率の測定 (新しいウィンドウで開きます)試験は炭素の生物学的起源を評価するもので、温室効果ガスの削減率を直接測定するものではありません。
  3. GHG Protocol — Product Life Cycle Standard (新しいウィンドウで開きます)ライフサイクルの観点から製品の温室効果ガス影響を定量化する原則。
  4. USDA BioPreferred — よくある質問 (新しいウィンドウで開きます)有機炭素基準の含有率の意味と、環境影響・性能評価との区別。

Blugene の工程説明バイオマス発酵でインディゴを生産するというブランド提供情報に基づいて構成しました。図は理解を助けるための編集であり、実際の物質収支や排出量を表すものではありません。

なぜアニリンを確認するのか

アニリンとN-メチルアニリンは化学合成経路の出発物質または中間体であり、最終的なインディゴ粉末に未反応の残留物として残ることがあります。毒性と発がん性の可能性から、複数の認証基準が繊維用染料および最終製品における許容濃度を制限しています。

試験データの全体を見る

アニリンと N-メチルアニリンの化学構造

アニリンベンゼン環にアミノ基(NH2)が 1 つ結合した骨格構造式です。NH2

アニリン

C₆H₅NH₂ · CAS 62-53-3

N-メチルアニリンベンゼン環に結合した窒素に水素 1 つとメチル基(CH3)が付いた骨格構造式です。NHCH3

N-メチルアニリン

C₆H₅NHCH₃ · CAS 100-61-8

カタログ p.4 の記載範囲(出発物質・中間体、毒性・発がん可能性)を超えない記述です。

検証済みの化学構造をコード(SVG)で直接描いた骨格構造式です。画像生成ツールは使用していません。